第十番
得度山 灌頂院
切幡寺
本尊:千手観音菩薩
真言:おん ばざら たらま きりく
所在:徳島県 阿波郡市場町大字切幡字観音129
宗派:高野山真言宗
開山:空海
詠歌:欲心をただ一筋に切幡寺 後の世までの障りとぞなる
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略記
「四国遍礼霊場記」に載せる伝承とは別に、次のような話も残っている。即ち、空海巡錫の折、この辺りで七日間の托鉢を行った。最終日に、少女の織っていた布の切れ端を所望した。少女は惜しげもなく織っていた布を裁ちきり空海に与えた。喜捨の精神に感じた空海が灌頂を施すと、少女は光明を放ち即身成仏して、千手観音となった。光明皇后など観音信仰に纏わる伝承の影響が感じられる。空海は一夜のうちに堂を建立し、切幡寺と名付けた。
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