第二十四番
室戸山   明星院      最御崎寺
 
本尊:虚空蔵菩薩
 
 
真言:のうぼう あきゃしゃ きゃらばや おん ありきゃ まりぼり そわか
  
所在:高知県 室戸市室戸岬町4058-1
 
宗派:真言宗豊山派
 
開山:空海
 
詠歌:明星の出でぬる方の東寺 暗き迷いはなどかあらまじ
               
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略記
 四国の東南端・室戸岬に建つ。深緑の亜熱帯植物、丹塗りの堂、極彩色の組み合わせは南国風情を掻き立てる。室戸をかすった黒潮は、紀伊半島を経て、房総半島へと流れていく。鯨漁が盛んだった、この三カ所は、補陀落信仰とも関わっている。補陀落は観音が主宰する世界であり、玄奘の大唐西域記にも登場する。中国に話が伝わり、神仙思想の蓬莱と混淆する。日本では、海へと集団入水する風習を生んだ。補陀落渡海である。安土桃山時代に宣教師の残した記録は、愛媛県松山市堀江での例が典型として取り上げている。ちなみに日本では、熊野地方や高知のほか、日光も補陀落世界に擬されている。また、観音の霊地とされる場所は、山上で且つ池がある(とされる)ことを、一つの特徴としている。阿蘇や富士に関する伝承が、典型だ。これは大唐西域記に載す補陀落の特徴でもある。観音が水に纏わる仏である証拠だろう。
 
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