四国遍礼道指南増補大成
廿二番・平等寺
{南向きで、背後は山}白水山医王院と号する。空海が開いて、高さ二尺の薬師如来座像を安置した。
詠歌「平等に隔てのなきと聞く時は あら頼もしき仏とぞ見る」
薬王寺まで七里。門前で川を渡り二十町ほどは村が続く。月夜村。{村の名前には訳がある。尋ねてみるとよい。}鐘打坂の麓に茶屋がある。逆瀬川の蜷貝は人の足を傷つけたので空海が加持して渡った。そこに棲む貝だけは今でも尖りがない。小野村までの間に標石が立つ。田井村、とまこえ坂。日和佐村には川がある。
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