四国遍礼霊場記
▼宝珠山真言院津照寺(二十五番)
東寺と西寺の間、室津浦にあるため、俗に津寺と呼ぶ。本尊は秘仏で、空海作の地蔵菩薩像。開帳することはない。半町ばかりも石段を登って本堂に向かう。太平洋が一望に見渡せる。波が空と溶け合い、爽やかな風が四方からそよぐ。この辺は、唐の津・室津はもとより、船の停泊地となっている。この浦は波が荒く船が揺れるため、岩を切り石を畳み海水を入れて湊にしている。見る人が皆驚くほど、大掛かりな普請だ。
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