四国遍礼霊場記
 
四国遍礼霊場記巻六

豫州上

観自在寺、篠山、稲荷、仏木寺、明石寺、菅生山、岩屋寺、浄瑠璃寺、八坂寺、西林寺、浄土寺、繁多寺、石手寺

▼平城山薬師院観自在寺(四十番)
 

 
 上郡平城村にある。空海の開基。本尊は薬師如来像で、脇に観音菩薩像が安置されている。観自在の寺号が思い合わされる。昔は別に堂があったようだ。御影堂・鎮守社・鐘楼もあったらしい。数千本の竹林と隣り合っている。山の前腹にあって、あまり高い場所ではない。右に入江がある。仁智の愛を豊かに感じさせる場所で、領主が国内監察のとき休憩する屋敷が門前に建っている。茅葺きの侘びて美しい建物らしい。
 
▼篠山観世音寺(番外)
 

 
 南は青海原が満々として空と繋がっているように見える。東には高い山が連なり、いつも雲が立っている。西にも多くの山々が巡り、九州が眼下に見える。一里の坂を上って、寺に着く。
 空海の開基だという。観世音寺と名付けた。本尊は高さ五尺の十一面観音像。山の上には三所権現社があるらしい。熊野の神だろうか。篠や竹が茂っている。霊異があるといって、この篠を万病の治療に使う。効果があるという。特に、馬の病気に効くらしい。八十八カ所の内ではないが、遍路が必ず立ち寄る霊地である。
 

 
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